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瓦地の粉の研究

「地の粉(じのこ)」とは漆と混ぜて使う粉のことです。素地を整えるための下地材として使います。そして「瓦地の粉(かわらじのこ)」とは、琉球王国時代に使用されていた地の粉のことです。瓦を粉砕して使っていたと考えられますが、現在は使われておらず、また詳細な作り方なども伝わっていません。

センターでは「瓦地の粉」を現代によみがえらせる取り組みを進めています。

採取したクチャ。研究の結果から、クチャを600℃で8時間焼成すると良好な地の粉が得られるということが分かりました。採取した場所によっても質の違いがあるようです。

焼成したクチャを粉砕し、ふるいにかけて細かくします。粉砕機などの機械も使いますが、少しずつしか出来ないので大変な作業量です。

瓦地の粉は漆と馴染みがよく、使いやすい上に丈夫な下地材であり、実用できるということが分かりました。

展示室には、瓦地の粉の解説と生産工程のサンプルも展示しています。

センターでは今後も瓦地の粉の耐久性を裏付ける研究を続けるほか、一定量を作り講習会を開催するなど、「瓦地の粉」の普及に努めていきます。