4月18日から研修がスタートして一ヶ月近くになりました。各研修の様子と講習会の様子を紹介いたします。
紅型
紅型研修では古典柄から図案を起こし、型紙に写していきます。
図案起こし→型彫り→紗張り→釣り取り→二回目紗張り、と進んでいく予定です。
道具作りでは、恒例になった島豆腐からできるルクジューも着々と進んでおり、豆腐の角が黄色く硬化し始めてきました。
※ルクジューとは、型彫りをする際に下にひくマットになるもの。ほどよい弾力と大豆の油で、刃先が痛みにくい効果があります。
織物
織物研修では染色に使う植物を採取し、煮出したものを染料として糸を染めました。
福木、桜、月桃、ゲッキツやアカリファなどをアルミ、鉄、銅、チタンでそれぞれを媒染し、絹と木綿の色見本を作っていきます。
化学染料では、染料の濃度を変え染め分けて見本にしていきます。
最初は直接染料を使い、木綿糸からスタートです。
漆芸
漆芸では工程手板、箱物、お椀、練習手板の木地固めから始めました。
木地に彫りを入れている様子。彫った後、刻苧(こくそ)をいれて強度を上げます。
木へらで薄めた生漆(きうるし)を配り木地固めをしている様子。
※刻苧(こくそ)とは 麦漆と木粉、あるいは布繊維と混錬したものを指します。
※木地固めとは 生漆(きうるし)を薄めたものを木地に染み込ませること。木地の強度と漆の食いつきをよくする。
木工芸
木工では今後使っていく機械の安全講習を受けながら、木材の面を平らに削る作業を回数を重ねて慣れていきます。
木材には木目の流れがあり、その木目を見極めながら機械で削ります。
流れに逆らうと、毛羽が立ち、きれいな面にすることができません。
新たに購入したノミなどの道具も、使いやすいように調整していきます。
スケッチ講習会
4月25日(木)に外部講師を招いてのスケッチ講習会が行われました。
外部講師は漆芸作家として活動している大見謝先生にお越しいただきました。
この講習会では自然に見た植物・生き物などのスケッチよりデザインの図案化をする、というポイントを学びました。
皆さん各々の作品の構想も兼ねて、真剣に研修を受けておりました。