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研修の様子 6月

紅型

紅型研修は型紙作りが終わり、ようやく生地での作業が始まりました。

型を置く前には生地を湯通しか、糊抜き・洗い、もしくは精練が必要になります。

購入したままの生地にはいろいろな付着物がついている可能性があるので、最後に泣かないためにはやるべき工程です。

型置き、滲み防止の地入れをし(今回は水+メイプロガム)、色を作って配色に入ります。

 

織物

織物研修では、絹の九寸帯の製作が着々と進んでいます。

両面浮き花織を中心に、ヨコ浮き花織、刺繡のような手花(ティーバナ)も取り入れた、それぞれに個性のある帯が仕上がってきています。

 ヨコ糸の色味で布全体の雰囲気が変わるので、試織からのバランスを見て、ヨコ糸の色を決めます。

 

漆芸

漆芸研修では練習用手板、お椀、箱物のそれぞれ布貼りから、余分な布を切り落とした後、地の粉をつけていきます。乾燥→研ぎ→地の粉付け→乾燥etrを繰り返し表面を整えます。

今後は均等な厚みになるように地の粉を部分的につけて調整していきます。

 

※地の粉とは

漆の下地材で使用される。粒子の大きさで分類されており、1辺地、2辺地、3辺地とあります。(1辺地が一番荒く、3辺地が細かい。)産地によって使用される地の粉が異なります。代表的なものは「輪島地の粉」、「京地の粉」など。

研修では、沖縄県産の下地材として「瓦地の粉」、「ニービ」を使用しています。

 

木工

木工研修では自分たちが使う机の引出し製作と、小箱を完成させました。

大きさ違いの小箱はフタと本体になり、また二種類の木材を使ったものは、色味に変化がでて面白い仕上がりに。

練習として、ダボ打ちと棚・箱に応用のできる五枚組継ぎを学びました。

どちらも仕口(しくち)という、棚などを作るのに必要な組み合わせのバリエーションの一部で、基本となります。

 

今後は道具入れに六角小箱など、より複雑な技術も学んでいきます。

 

旋盤講習会

旋盤講習では、荒くカットした木のブロックから器を削り出していく工程を学びました。

器機の取り付けから始まり角のあるブロックを円柱状にしていくのが、まず初めの難関です。

円の中心がずれると回転が不規則になり、均一に削り出しができません。

円径になったら、器の側面、そして内側を削り出していきます。

刃物の角度で削れ具合が違ってくるので、皆さん集中して取り組んでいました。