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研修の様子 8月

紅型

紅型研修ではタペストリーの製作が終わり、帯の製作に入りました。

 

ルクジュー製作の為の島豆腐も適度に水分が抜け、使う面をカンナで削りました。

削りたての表面は、カツオのたたきのようで、豆腐だったことを忘れる不思議な色合いです。

乾燥防止にオイルの中で保管、使って表面が荒れてきたら再びカンナで削って使用します。

 

織物

織物研修ではタテヨコ絣の製作が始まりました。

図案から割り出した糸数を整経し、糊付け、真芯(ましん)かけなどを経て白く残したい絣部分を括っていきます。

ヨコ糸の絣は絵図式と手結式を両方作り、違いを勉強します。

研修で建てている藍がまだ染められず、体験工房の藍を使って少しずつ藍の色を重ねていくことになりました。

 

漆芸

漆芸研修では練習用手板、お椀、箱物の塗り1回目の調整が終わり、中塗りに入りました。

中塗りでは研ぎ破りに警戒しながら砥石(#1000)で水研ぎしていきます。

また、上塗りに向けて刷毛で漆を塗る際、塗り終えた直後に空中に浮いているゴミが付いたり、あるいは刷毛についていたゴミがついてしまうと、見た目に影響が出てしまうので、針などで一つずつ取る練習をしています。

 

※研ぎ破りとは

塗り重ねた層より下(1回目の塗りの層、又は錆の層)まで削り取ってしまうことを指す。

 

木工芸

木工研修の挽物では皿、椀、コップの製作をしており、箱物、六角箱、重箱では細かな仕口加工をしています。

また、箱物では手彫りで木彫をほどこしています。

塗装は漆を薄く擦り付ける作業(摺漆・すりうるし)をしています。

 

絵羽講習会

紅型、織物研修生を対象とした絵羽講習会を、和裁士の松本ヨシ先生を招いて行いました。

10分の一の着物のひな型を使ってスタンプや色鉛筆で柄を配置し、また一本の反物に戻すことで、どこに柄を入れなければならないのか、というポイントを学びました。

紅型は更に実寸大のひな型で、仕立ての際の柄の重なりを重点的に教わることができました。