· 

研修の様子 12月

紅型

紅型研修では反物に型紙を50回以上連続で糊を置いていく、総柄の着物の型置きが終わり、地入れ、サンプルの色見本作りに入りました。

13mの反物の糊置きには3日ほど時間がかかるので、集中力と体力の勝負になります。

型紙は2~3回置くと、紗の目が糊で詰まってくるので、定期的に水洗いも必要となります。

年内中に無事に終わり、ほっと束の間の休息に入れました。

 

織物

織物研修ではデザインと括りに染めが出来上がれば、後は着々と機に乗せていく準備です。

タテ糸はヨコ糸を入れると随分印象が変わるので、タテ糸に試しの糸を打ち込んでからヨコ糸を染め上げていくこともしばしば。

タテヨコ違う色合いで布面を玉虫色に変化を持たせることや、タテヨコ同じ色、もしくは同色でどちらかを少し濃くすることで、重なり合った時にこっくりとした深みを見せることもできます。

どのような重なり合いの色味が見られるのか、作品が楽しみです。

 

木工芸

木工研修では製作の合間に、器などの木地を作るロクロの講習がありました。

ロクロを挽くために必要な道具は基本的に売っていないため、自分で作らなければなりません。

道具の火入れや叩きの講座のち、真空ロクロで木地の削り出しを経験しました。

沖縄県内でもロクロを使って木地を作れる人はほぼ居なくなってしまいました。

少しでも興味を持って、また製作に取り入れてもらえたらと思います。

 

漆芸

漆芸研修は顔料と漆を混ぜて作る堆錦餅の作成で、金槌と金属棒と格闘しながら色とりどりの餅を作りました。

餅は平べったく伸ばし、デザインに合わせて切り取り、張り合わせていきます。

漆は火をかけて水分を蒸発させた粘り気のある焼き漆を使いますが、火にかけている間は独特の匂いが充満します。ある者は美味しそうな、ある者は臭い、、など好き嫌いが分かれます。

ちなみに焼き漆を作る時にでる水蒸気にもかぶれの原因・ウルシオールが含まれているので、かぶれやすい人はお気を付けください。