▽研修 5月の様子
4月より始まった研修は実技を中心に、座学・見学なども並行して行っています。
●スケッチ講習:蒔絵師・大見謝恒雄 氏
工芸とは切り離せないモチーフでもある植物。
スケッチからデザインに起こす方法を学びました。
●座学+工房見学:木工たまき・wood stove furniture・アトリエsou
木工、金細工にて活躍されている工芸従事者の工房を訪問し、現在どのように制作活動、工房運営をしているのかお話を聞かせていただきました。
道具の調達方法や工房兼店舗にするまでの工夫など、特に店舗を持つことでどのような効果があるのか、興味深いお話もありました。
これらの話も踏まえて、将来の工房づくりのイメージを持ってい頂けたらと思います。
●座学『植物の見分け方・観察すること』
亜熱帯地域である沖縄には本土には見られない植生も多く、バラエティに富んでいます。
ただ、じっくりと観察する機会は人によってはあったりなかったり。
ポイントを知ると、興味の幅が広がるかなと思います。
●座学『古くて新しい工芸の話』:錫作家・金細工まつ 上原俊展 氏
戦後に失われてしまった錫工芸のお話や、ニービで作られた型に実際、錫を流し入む工程も見せて頂くことができました。
融点の低い錫は電気コンロでも融けることが可能な金属なので、銀の代わりという以上に、低燃費で作れる日用品にも活用されていたことと思います。
●養蚕見学:サンシルク
沖縄本島で唯一、お蚕さんの飼育をしている施設へ。
卵から孵って24日目、4回脱皮をした5齢となる蚕を見学できました。
シルクの糸や布を扱うことはあっても、なかなか実物のお蚕さんを見たことは少ないはず。
繭になっていく様子と、繭から出てきた成虫姿も愛でることができました。
紅型
4月~5月
・材料、道具の買い出し
・ヘラ、シーグ作り
・ルクジュー制作
・顔料練り
・図案作成
・型彫り
・布洗い
・サンシルク養蚕・うらそえ織見学
織物
4月~5月
・材料、道具の買い出し
・染色用小綛作り
・植物染料採集
・木綿・絹糸の糸染め(植物染料・化学染料)
・色糸見本制作
・製織デザイン
・花綜絖作り
・整経
・仮筬通し
・織付け
・サンシルク養蚕・うらそえ織見学
木工芸
4月~5月
・材料、道具の買い出し
・図面基礎
・機器の安全講習
・道具の加工
・引き出し作り
・箱物作り(組板)
・刃物砥講習
・道具入れデザイン
漆芸
4月~5月
・材料、道具の買い出し
・ヘラ作り
・手板作り
・お椀木地固め
・下地付け(1辺地面)
・乾漆用石膏準備
・箱布着せ
・椀布着せ
・沈金刀作り